必要なのは自分が「囚われている」ことから一旦離れてみること  『お金の不安ゼロ化メソッド』読後感

ライティング

『お金の不安ゼロ化メソッド』

ただ今絶賛休職中の窓際ダメリーマン兼業ライター佐場元春です。

何度目かの繰り返しになってしまいますが、私の休職に至るまでの心身の不調の根本原因は、会社から与えらえる仕事と自分の希望する仕事とのミスマッチにあります。ここ数年は特にやりがいの感じられない仕事の業務量が増えた上に、どう転んでも今の就業状況が私にとって良い方向に転ぶことはないという絶望感から、真剣に転職を考えつつある状態です。

ただ、転職を考えるとはいっても、そろそろ60に手が届こうかという今の年回りで、クリエイティブな職種に就くのは不可能。結局は今までの経験を活かした職、あるいは単純な肉体労働くらいしかないと考えると、どこかの企業に奉職することは遠慮したい。したがって、フリーライターとして生きていくことを考えて様々な案件にチャレンジしている状態ですが、こっちもなかなかうまくはいきません。

そんな閉塞状態を打破するためのきっかけにならないかということでKindle Unlimitedのラインナップから引っ張り出したのが標題の書。今の仕事、今の職場は嫌で仕方ないものの、「おカネ」の不安があるために逃げられない身としては「おカネの不安がゼロになるメソッド」とはいかなるものかに大いに興味を惹かれたが故の選択でした。

結論から言うと、実際に金を儲けるノウハウ的な本ではなく、金の不安をなくす心構えと、その心構えを作り上げるためのマインドセットの方法を記した一冊でした。

ごくごく粗っぽく言ってしまうと、自分自身の弱さ、ダメさを認めたうえで、必要最低限のおカネで賄える生活で満足する気持ちを持とうということです。その状態を受け入れることができれば、あとは好きなことを金に換える方法を見出し、そこで得たおカネはさらに好きなことを充実させるために費やしていけばよい。好きなことに費やす時間が多ければ人生も充実したものになるでしょう、という主張も述べられていました。

なるほど、必要最低限のおカネならコンビニのバイトだけだって何とかやっていけます。宅配業者なんか人不足で困っている状態です。

とはいえ、私にとっては、「会社員」という職業から得られる、給与をはじめとした様々な利得は捨てがたい状態ではあります。私にとって今回の休職期間はフリーライター修行のための貴重な時間というのがその第一の位置づけですが、サラリーマンとして得られる利得と心身のダメージにどう折り合いをつけるかを考えることにも費やしたいと思います。

今の状態は会社を辞めるか、自分の心身の健康を取るかという二者択一を迫られているのではなく、現実と理想との間でどう折り合いをつけ、現実の状態からいかに最大利得を得るのかと考えるべきなのだ、という方向もあるのだ、という考え方もあるな、と思いつかせてもらっただけでもこの本を読んだ価値はあります。標題にもした通り、自分が今囚われているもの何で、その憂いはどこから来るのかを考え、そこから一旦離れてみることで、自分を客観視してみることの大切さを感じた一冊でした。

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